2019年9月16日
日本刀の形態研究(五)
第三章 図解による刃文の時代的変換
○小乱(大原安綱)沸つき小乱、肌にからみて或は刃縁に砂流踊る、刃崩れる。帽子乱込み。古備前、三条吉家、舞草一族等にもある。安綱から古備前へかけての時代(あまりり時代の開きはないと思う)はこの小乱を中心としている。期せずして自然の焼刃に到達するためだろう。……
2019年9月12日
日本刀の形態研究(四)
第四節 刀剣鑑定と押形
刀剣研究において甚だ重要なるものは真偽の鑑別です。たとえ如何なる研究でも、資料たる作品がその時代と作者において果たして真に誤りなき存在であるか否かが、最初の出発にあたって厳密に決定されなくてはなりません。……
2019年9月9日
日本刀の形態研究(三)
第三節 刀剣の磨り上げについて
刀剣は現存作品を以てすれば原則として製作者の銘のあるべきものです。無銘のものは大部分摺り上げによって銘の取られたものと考えてよいと思います。勿論生ぶ茎にして銘のない場合もあります。……
2019年9月5日
日本刀の形態研究(二)
第二節 茎部についての解説
刀身は刀剣の直接実用の部分である事によって、古くよりその製作には常に重大関心をもたれたのに対し、茎は同じく刀剣の一部分であるにしても柄に隠れる部分ですから、ここには幾分関心が薄かったと見るべきでしょう。……
2019年9月2日
昭和15年発行の藤代義雄氏著 「日本刀要覧」より、既に著作権が消滅しておりますので、その内容をご紹介したいと思います。なお、掲載に当たり、仮名遣い等やむを得ない部分について一部表記を改めています。初回の今回は、日本刀の形態について見ていきましょう。……