脇差　肥前国陸奥守忠吉　特別保存刀剣鑑定書　新刀最上作　最上大業物

品番：WA-120325
価格 (price)3,700,000円(JPY)
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鑑定書：Paper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書

国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai)：肥前国,佐賀県(Hizen)・江戸時代中期 寛文頃(Middle Edo period about 1661~）

刃長：Blade length(Cutting edge): 53ｃｍ（一尺七寸五分弱）　反り：Curve(SORI): 0.9ｃｍ
元幅：Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.37ｃｍ 元鎬重：Thickness at the Moto-Kasane: 0.73ｃｍ
先幅：Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.60ｃｍ　 先鎬重：Thickness at the Saki-Kasane: 0.60ｃｍ
茎：Sword tang(Nakago): 生ぶ、勝手上がり鑢目、目釘孔1個。

体配：Shape(Taihai): 鎬造、庵棟、中切っ先
地鉄：Jigane(Hada): 小板目肌に小杢目交じり、地沸付き、地景入る。
刃文：Temper patterns(Hamon): 丁子乱れ。
帽子：Temper patterns in the point(Bohshi): 直ぐで先小丸に返る。
登録：Registration Card: 群馬県　昭和二十六年

【解説】
陸奥守忠吉は近江大掾忠広の子で、万治三年に陸奥大掾を受領、翌寛文元年には陸奥守に転じます。貞享三年、八十歳の高齢をもって天寿を全うした父に先立って、五十歳の若さで没しています。二代近江大掾忠広が孫の四代を指導したと伝えられています。このように陸奥守忠吉は作刀期間が短かった事、また父の代作に任じていた期間が長かったことで、在銘遺作は極めて少なく、在銘品は大変貴重な御刀ということになります。
本刀体配は、刃長が一尺七寸五分弱、身幅広く元先で幅差つき、重ね厚く、肉置き豊かで、切っ先ややフクラ枯れ心に鋭く、力感に富む豪壮な刀姿となります。地鉄は、小板目肌に小杢目交じり、地沸細かに厚く付き、地景入り、肌がよく現れ、鉄潤った精良な肌合いを示します。刃文は丁子を主として、尖り刃や蛙子丁子が交じり、一部逆がかり、腰開き、飛び焼きを交え、刃中には足が入って働きます。焼の谷に沸匂充満するなど、匂口爛々と冴えます。帽子は直ぐで先小丸に返ります。茎は生ぶ、勝手上がり鑢で仕立て、刀工銘を切ります。肥前鍛冶随一の名工 陸奥守忠吉。身幅広く、総体健全で鋭い体躯を呈し、精緻な肥前肌、勢い溢れる華やかな丁子刃が誠に美しい、同工秀抜の逸品としてご紹介いたします。白鞘、金着二重はばき、特別保存刀剣鑑定書。