刀　肥前国住藤原忠広（初代） 附 石目地塗鞘半太刀拵　特別保存刀剣鑑定書　新刀最上作　最上大業物

品番：KA-070225
価格 (price)5,500,000円(JPY)
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鑑定書：Paper(Certificate): 特別保存刀剣鑑定書

国 Country(Kuni)・時代 Era(Jidai)：肥前国,佐賀県(Hizen)・江戸時代初期 寛永頃（Early Edo period 1624～）

刃長：Blade length(Cutting edge): 75.1cm（二尺四寸八分弱）　反り：Curve(SORI): 2.5cm
元幅：Width at the hamachi(Moto-Haba): 3.04cm　元鎬重：Thickness at the Moto-Kasane: 0.70cm
先幅：Wide at the Kissaki(Saki-Haba): 2.45cm　 先鎬重：Thickness at the Saki-Kasane: 0.60cm
拵全長：Length of Koshirae : 約110cm　茎：Sword tang(Nakago): 生ぶ、切鑢目、目釘孔1個。

体配：Shape(Taihai): 鎬造、庵棟、中切先。
地鉄：Jigane(Hada): 小杢目肌。
刃文：Temper patterns(Hamon): 直刃。
帽子：Temper patterns in the point(Bohshi): 直ぐで先小丸に返る。
登録：Registration Card: 東京都

【解説】
肥前国住藤原忠広は、初代忠吉同人で、元亀三年に佐賀郡長瀬（現在の高瀬村）に生まれました。本名は橋本新左衛門尉忠吉と称し、日本刀史上、肥前刀の開祖と記録されます。若くして鍋島直茂に録二十五石で召抱えられ、慶長元年（1596）25歳のとき、藩命により一門の宗長と共に京の埋忠明寿の門に入り学びます。慶長三年に帰国して、佐賀城下に住し、肥前佐賀藩の庇護のもとに大いに栄えました。元和十年（1624）武蔵大掾を受領し、名を忠広と改めます。彼は慶長新刀期を代表する屈指の名工としても知られます。その作風は青江写し、志津写しなどあって、非常に上手であり、古作と比べても遜色がないほどです。慶長十年頃より、小糠肌に直刃や湾れ刃、互の目丁子刃などを焼くようになり、肥前刀の作風を確立するに至ります。寛永九年八月十五日、61歳で没しています。同工の位列は最高位の新刀最上作、更に切れ味も抜群との評価から最上大業物にも列位します。肥前国住人忠吉作、肥前国忠吉、肥前住忠吉、肥前国住人武蔵大掾藤原忠広、肥前国藤原忠広などと銘を切ります。製作時期により、五字忠銘、秀岸銘、住人銘、改銘後の忠広銘に分かれます。
本作体配は、刃長が二尺四寸八分弱と長寸、身幅、重ね共に尋常で、鎬筋が凛と立ち、反りよく利き、中切っ先となる気品のある刀姿を呈します。鍛は緩みなく精良な肥前肌で、地沸が微塵に付きます。刃文は忠吉含め、同一門が得意とする直刃で、匂口深く、刃縁に小沸よく付いて、明るくよく冴えます。帽子は焼刃の勢いを保って、直ぐで先小丸へ返ります。茎は生ぶ、丁寧な切鑢がかかり、刀工銘を刻します。本刀は初代忠吉の受領銘である「武蔵大掾」を省いた、所謂「献上銘」の御刀です。注文打ちによる一作とみられ、長寸ながら総体崩れることなく、鉄良く冴えた抜群の出来栄えを示した、力感溢れる名刀としてご紹介いたします。白鞘、金着一重はばき、石目地塗鞘半太刀拵、特別保存刀剣鑑定書。